リップノイズってどう消すの?

2020年8月4日

目次

リップノイズを消す。

リップノイズって何?

擬音語で表現するとすれば、ピチャ、クチャ、って感じで聞こえる音です。
口内にある唾液のせいで発生するノイズです。
こんな感じの音です。(チュッパチャップスを舐めながら収録しました。)

ある程度の訓練で発生を抑えることはできますが、完全に発生させないように収録することは不可能という、厄介なノイズです。
骨格上の問題でリップノイズが発生しやすい人も多く存在します。

それでは、早速除去していきましょう。
データをソフトに読み込ませてください。

周波数をスペクトル表示をクリック。

スペクトル表示アイコンは赤丸の部分にあります。
これをクリックしてください。

下図のようになっていれば正解です。

この下段の波形の中にある、青丸のような部分がリップノイズにあたります。

スポット修復ブラシツールをクリックする。

このツールは、実はクリックノイズやその他の音を削除する際にも使えますが、今回はリップノイズの削除に使います。
赤丸の中にあるアイコンをクリックします。

クリックしたら下段にカーソルを持っていってください。
○が表示されていると思います。
その○は、消しゴム機能だと思ってください。

消しゴムのサイズはアイコンの隣にある数値(サイズ)を変更すれば、大きくも小さくもできます。

ノイズをブラシでなぞる。

ピチャ、という音がするノイズの部分をブラシでなぞってください。

下図のように赤丸部分のノイズが薄くなっていれば成功です。

このあとは、ひたすらこのブラシで気になる部分をなぞっていきます。地道な作業です。
クリックノイズについてもこのブラシでなぞれば一発で違和感なく消えます。
その他、衣擦れ、猫の鳴き声、床の軋み、なんにでも使えます。
このツールのすごいところは、ナレーションに乗ってしまっているノイズもある程度消してしまえるというところ。
やりすぎるとナレーションにも影響が出てしまいますが、上手くやれば本当に綺麗に消えます。

一個ずつやるのめんどくさいんだけど…

当然そうくると思います。
実は、ある程度であれば一発で消せる方法があります。
RX7のMouth De-clickという機能です。
これも調整をミスすると微妙な仕上がりになったりもしますが、ある程度であれば綺麗に取り除いてくれます。
もし本格的に制作を続けたいというのであればRX7の導入をオススメします。
ただし、Mouth De-clickが使えるのはStandardからなので、多めに諭吉の用意をしましょう。

最後に。

このページではリップノイズの除去についてご紹介いたしました。
とはいえ、音声作品であれば躍起になってリップノイズの除去を頑張る必要はそんなにないのかな、と思います。
リップノイズがむしろ良い!なんて方も結構な割合でいらっしゃいますし、バイノーラル作品になると正直リップノイズを完全に除去するのはかなりの時間を要します。
セリフとセリフの間など、あきらかにリップノイズがあると変だな、と思う部分のみ除去を頑張ればよいのでは、なんて筆者は思いますがいかがでしょうか?