マイク別に向いている作品ジャンルがあるって知ってた?
クリエイターの皆様ご機嫌よう!兎月りりむ。です!
突然ですが、ダイナミックマイクとコンデンサーマイクとバイノーラルマイクって、どんなマイクかご存知ですか?
「そんなの当然知ってるよ!」
という声が聞こえてきそうですが、私は新規参入者に優しくありたい・・・!
ということで、改めてこれらのマイクについて1から考えてみようと思います。
ここではなるべく専門用語は使わずご説明いたします♪これを読んでもっと詳しく知りたくなったら、Google先生にうかがいましょう!
それでは早速〜、ひあうぃーごー!
目次
マイクの種類
ダイナミックマイク
カラオケに置いてあるタイプのマイクです。湿度に強く非常に丈夫!扱いも楽です。
ライブやイベントなんかで使われるのもこのマイクですね。何より丈夫なので。
比較的他のタイプのマイクに比べて安価であることも特徴です。
感度が低いので(他と比べると)小さな音・高音域を録音するのは苦手です。
もし自分が「恐ろしく声量が大きい!調節も難しい!」というのであれば、結構オススメです。
「低音域が地声です。声が野太いです。」という方にも適しているマイクだと思います。
コンデンサーマイク
プロユースの収録スタジオに置いてあるマイクです。普通に暮らしてて出会うことはほぼ無い、そんな代物。
基本的にはダイナミックマイクに比べると価格は高いです。
とはいえ、最近は安価なコンデンサーマイクもかなり出てきていて、値段の割にはなかなか音が良かったりします。
欠点は、湿度に弱く管理が大変。全然丈夫じゃない。
きちんと管理しないと、湿度が原因でマイク自身からノイズが発生したりします。
そして、ダイナミックマイクに比べるとノイズを非常によく拾う!
さらにさらに、反響音もいっぱい拾います。
※部屋の中で響いた音を全部マイクが拾うということです。
ですから、IF等の機器を上手く利用してノイズを抑えなければなりません。
そもそも反響音が発生しない様に防音室を用意する必要も出てくるでしょう。(簡易防音室でもいいと思います)
要するに、まともな音で収録しようと思ったら、マイク以外への投資も必要です。
「いくら投資したらいいの?」
当然こういう疑問が出てくると思います。
そうですね、まともな音の定義は人それぞれだと思うので一概には言えませんが、筆者の見立てですと、
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マイク 1〜2万
IF 2万
防湿庫 1〜10万
or
簡易防湿庫 2000円(乾燥剤+密閉性の高い箱)
防音室 10〜200万
or
簡易防音室 (人による)(手作りでも結構頑張れるヨ)
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こんな感じのお見積もり書になります✨
そうですね…自分で防音・吸音対策を頑張って行うとしても、最低5万はほしいですね…というところです。
効果音を収録したいだとか、同人声優として活動したい!という方は、最初はこの程度で十分だと思います。
とはいえ結構高いですよね…。
話を戻します。
このマイクの得意なことは、繊細な音を拾うことです。高音域の音も綺麗に拾ってくれます。
微妙な息遣いや呼吸音、またウィスパーなタイプの声もより魅力的に拾ってくれます。
苦手なことは、大きな音を拾うこと。厳密には、音を広いすぎて音割れを起こしてしまいます。
ですから、周辺機器と収録にテクニックを要するわけです。
バイノーラルマイク
ASMRってご存知ですか?最近大流行している、咀嚼音だとか、料理をする音だとか、あれです。聴いてて心地いい音。
ASMR作品でよく使われているのが、このバイノーラルマイクです。
他のマイクとの違いは、右、左、斜め後ろ、上から、といったように、音の発生位置まで表現してくれるところです。
要するに、3Dで音を収録できます。
特に左右の表現は強烈で、話者が本当にそこにいるかのように感じます。
環境音の表現も得意です。流水音を収録したとします。目を閉じて再生してみてください。
「あ、そこに川あるわ。めっちゃ流れてるわ。」
体感としてはそんな感じです。
音が本当にリアルなので、気を抜くとスピーカーから流れてきている音なのか、現実で発生している音なのか分からなくなります。
他と比べると結構アミューズメント性の強い、おもちゃのような楽しさのあるマイクです。
得意なこと、苦手なことは大体コンデンサーマイクと同じです。
一つ重大な欠点をあげるとすれば、コンデンサーマイクの数倍ノイズを拾います。
ですから、データの取り扱いが難しいです。もちろん収録時に気を遣う量も半端じゃないです。
用途別、最適マイク一覧!
ナレーション
・ダイナミック
・コンデンサー
ASMR
・バイノーラル
効果音
・コンデンサー
・バイノーラル
歌・ボーカル
・コンデンサー(コンプ、アンプ、IFなど用意できる場合)
・ダイナミック(IFのみ用意の場合)
演技別、最適マイク一覧!
通常トーク・笑う
・ダイナミック
・コンデンサー
叫ぶ・怒る
・ダイナミック
・コンデンサー
囁く・呼吸音
・コンデンサー
・バイノーラル
声質別、最適マイク一覧!
低音ボイス
・ダイナミック
・コンデンサー
・バイノーラル(大きな声は×)
高音ボイス
・コンデンサー
・バイノーラル(大きな声は×)
超高音ボイス(ハキハキ喋るタイプ)
・コンデンサー(収録環境、編集技術レベルによる)
超高音ボイス(ウィスパーなタイプ)
・バイノーラル(最強クラスに相性が良いです)
(小話)超高音ボイスを耳心地よくするにはテクニックが要る。
最近のアニメの女の子の声ってものすごく高いですよね。可憐で守ってあげたくなる感じのあの声、大好きです。
可愛らしい甘い声で有名なのはゆかりんあたりでしょうか。
実は、"耳心地がいいように"超高音ボイスを出すのって結構大変なんです。
声優さんの技術もある程度必要ですが、それ以上に収録機材を整えたり、編集の際にもテクニックを要します。
というわけで、筆者的は"ものすごく高い声"というのは、扱いが一番難しいと考えています。
一歩間違うと耳がキンキンしてしまう音になってしまうので、これをうまいこと編集して、耳心地の良いとろけるような音にしなければならないわけです。
というわけで、初心者の方には特に申し上げておきたいのが、
バイノーラル作品を作るときに、超高音ボイスのキャラクターを想定するのはやめておいたほうがいい。ということです。
悪いことは言わないので、慣れるまではウィスパーなタイプの声で作っていきましょう。
バイノーラルとウィスパーボイスは一番相性が良いです。
安心してください。
わたくし、兎月りりむ。
各種ウィスパーボイスをご用意しております٩( ᐛ )و
冗談はこの辺りにして、次に参りましょう(笑)
ウィスパーボイス
・コンデンサー
・バイノーラル
ハスキーボイス
・コンデンサー(ハスキーさの良い部分を強調して上手に収録できるように思います)
マイクについてもっと詳しく知りたい!
という方、ぜひこちらのページをご覧ください。
非常に分かりやすく解説されておりますので、オススメです。
最後に。
いかがでしたでしょうか?
「せっかく題材はいいのにマイクと声質が合っていないせいで耳心地が悪い作品が結構あるなあ…」
と感じることが最近多く、この記事を書こうと思い至りました。
でも、通常初めて作品を作る方にとって、こんなことは考えもしないですよね。
形にするだけで精一杯ですから。
でも、せっかく作るんだから第1作目からヒットしてほしい!
分かってさえいれば避けられるミスは、先回りして教えておきたい!
そう考えていたら、いつのまにかこんな熱量のある記事に…(笑)
少しでもクリエイターの皆様のお役に立てたのであれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました!