”先払い or 後払い”どっちがいいの?タダでは作れない同人音声。
目次
はじめに
タダではつくれない同人音声。安くて数万円~何十万という大金が必要です。
場合によっては制作費が100万円を軽くオーバーすることも……。
こんにちわ!同人声優&サークル主(オホヤベ建設)の兎月りりむ。です。
近頃、同人音声を取り巻くサークル・クリエイターの間で、先払いor後払いについてのお悩みが多いように思います。
それも当然。場合によっては、
・先払いだと、報酬は払ったのに納品されないリスク(サークル側の立場)
・後払いだと、納品したのに報酬が払われないリスク(クリエイター側の立場)
という事態が起こり得るのですから。
結論から言えば、どちらを選択するかはケースバイケース。
依頼者であるサークル側の選択でもあり、発注先側であるクリエイター側の選択によります。
しかし、考え方のシンプルな原則はあります。
今回はその考察を行い、皆さんの依頼成功の確率を上げられればと思います。
本記事は、同人音声.com & 同人音声.com+PLUSの同時掲載です。
基本編は無料部分でしっかり完結しますのでご安心ください。
目次:
・先払いor後払い、それぞれの定義
・リスクを誰が背負うのか?
・実際のオペレーション(依頼の打診方法)
・まと
応用編(同人音声.com+PLUS):
・それでも受け付けてくれない発注先の場合
・発注先としての声優”兎月りりむ。”でケーススタディ
・トラブルを防ぐための心構え
先払いor後払い、それぞれの定義
どちらにもメリット/デメリットはありますが、まずは先払いと後払いの明瞭な定義をしてみましょう。
先払いとは、依頼者が発注先へ、発注先からの納品を待たずして報酬を支払うこと
→依頼者側は報酬を支払ったのに納品されないリスクあり / 発注先はリスクなし
後払いとは、依頼者が発注先へ、発注先からの納品をされてから報酬を支払うこと
→依頼者側はリスクなし / 発注先側は納品したのに報酬がもらえないリスクあり
※ここで言うリスクは、「納品したのに未払い」or 「支払ったのに未納品」に限定します。
※なぜなら、双方に与える影響度が大きく、発生確率が最も高いと考えられるからです。
※そのため、未払いや未納品で相手側の逆鱗に触れ、晒され炎上するリスクは含みません。
リスクを誰が背負うのか?
先払いと後払いの定義をしたことで、問題は「リスクを誰が背負うのか?」ということがわかりましたね。
依頼者-発注者の二者間取引では、このどちらかがリスクを背負うことになります。
では、リスクを背負うべきなのかどちらなのか。
同人音声においては、依頼者であるサークル側なのか、発注先であるクリエイター側(イラストレーター/声優)なのか?
もちろん、同人に限らずメジャーな商習慣では、納品が先/後払いだと思います。
依頼者が納品された商品やサービスを検収し、OKであれば発注先に請求書を発行してもらう流れですね。
しかしながら、これはお互いに充分な信用があるモデルが前提とされると考えられます。
お互いに匿名(ハンドルネーム)から関係が始まり、対面取引ではなく、また全員が熟練したプロフェッショナルではない同人創作市場においては、このモデルは成立しないケースの方が多いのではないでしょうか。
同人創作市場における前提をもとに考える必要があることがわかります。
この市場において先払い/後払いを決めるのは、依頼者や発注先といった"立場"ではなく、"信用度"ではないでしょうか?
つまり、”声優だから先払い”、”イラストレーターだから後払い”ではないということです。
依頼者側・発注先側がどのような立場であるかに関わらず、“信用度"が低い方が”リスクを負う"という原則が自然です。
あなたが実生活で周囲から信用されている公明正大な人間であるかどうかは関係ありません。
あくまでも、依頼者という事業体として、ビジネス上の信用があるかどうかだけです。
例:
・信用度が、[サークル>>>>>>声優]であるなら、サークルが先払い/声優が後に納品。
・信用度が、[声優>>>>>>サークル]であるなら、声優が先に納品/サークルが後払い。
実際のオペレーション(依頼の打診方法)
実際には、それぞれの発注先ごとに「先払い/後払い」のルールは異なります。
また、信用には絶対的なパラメーターはなく、相対的に決まるものです。
あなたが依頼者である場合は特に、この原則に従いつつ、(相手にとっては)自分の信用度は低いという前提で臨むことで、より依頼成功の確率は高まるでしょう!
おすすめ例(あなたがまだ実績がないサークルである場合):
・声優のWebサイトに「納品後に請求書を発行します」とあっても、先払いも可能であると添えて依頼を申し込む。
・その声優にとっての後払いルールは、実績のあるサークルが前提になっている可能性があるから。
※少なくとも「後払いでお願いします」と強気で言うのは控えた方が良いでしょう。断られるリスクが高まります。
ココナラ等の仲介プラットフォームを使えば、仲介手数料は取られますが、先払い/後払いにおけるトラブルは防ぎやすいかと思います。
これは、仲介プラットフォームが一定の手数料に応じてリスクを負担しているといってもいいでしょう。
まとめ
・先払いとは、依頼者が発注先へ、発注先からの納品を待たずして報酬を支払うこと
・後払いとは、依頼者が発注先へ、発注先からの納品をされてから報酬を支払うこと
全員が熟練したプロフェッショナルではない同人創作市場において、先払い or 後払い は、依頼者/発注先といった立場で決まるものではありません。
相対取引である場合、ビジネス上の信用度が低い方がリスクを負うことが原則と考えるのが自然です。
この原則に従いつつも、(相手にとっては)自分の信用度は低く見られているという前提で臨むことで、依頼成功の確率は高まるでしょう。
本記事はここまでですが、より個別事例で考える以下のトピックについては、Ci-en内で同人音声.com+PLUS(月額1000円)でご紹介します。
・それでも受け付けてくれない発注先の場合
・発注先としての声優”兎月りりむ。”でケーススタディ
・トラブルを防ぐための心構え
【+PLUS】”先払い or 後払い”どっちがいいの?タダでは作れない同人音声。 #93