「DLsiteの息がかかってる作品、ずるい?」DLsiteの広告戦略を解説!
目次
はじめに。
最近すごいですよね。地上波アニメで活躍なさっている声優さんが演じた音声作品なんかがばんばん出ています。
「ヒット作ばかりを出しているあのサークル、このサークル。結局企業サークルなんでしょ?」
「俺たちが育てた市場を結局企業が食い散らかしてる。萎えるわ〜。」
「あんなメジャー声優さんばかり起用してるサークルに、自分みたいな弱小サークルは太刀打ちできないよ…。」
「俺たちの食い扶持が減るからやめてほしい。」
「もうDLsiteで出すのやめるわ。」
そんなふうにお考えのそこのあなた!ちょっと待ってください。
きっとこの話を聞けば、ちょっとだけでもプラスの方向に捉えられるかもしれません。
新規顧客の獲得って大変なんだよ、という話。
まず、前提知識を共有しましょう。
・企業サークルは存在します。
・ヒットが見込まれる作品の製作者にはDLsite様から声がかかります。(広告のために)
・(恐らく)事実上、企業サークルとDLsite様がタイアップしている作品は、あります。
細々と活動を行っている制作者にとっては、直感的にはあまり好ましくない現実だと思います。
でも、ちょっと待ってください。本当に我々にとってデメリットしかないのでしょうか?
そもそも何でそんなことするの?
企業が資本を投じて広告を打つのは、新規顧客獲得のためなんですね。
人間というのは「飽き」の生き物です。また、ライフスタイルの変化で行動を変えます。
今現在、「音声作品のオタクやってるよ〜」という人間は、一年後にはもうそこにはいない、くらいの想定でいてください。
・忙しくて音声作品を楽しむ時間が無くなった
・他にもっと楽しい物を見つけた
こんな些細な理由で、簡単に人というのは興味の対象を変えます。
だから、顧客の維持って大変なんです。何もしないと顧客の流出が止まらず、最悪その市場ごと消失するなんてことも十分にありえます。
だから、新規顧客の獲得/市場の拡大は、継続的に頑張らなくてはならない。
では、最近多いメジャーな声優さんを起用することでどんな効果が期待できるか?それは、
「数多の地上波アニメ・声優オタクを、音声作品のオタクにも教育できるかもしれない」ということに尽きると思います。
音声作品の買い手の数が増えれば、我々クリエイターにとっても販売機会が当然増えます。
どういう経緯でDLsiteとタイアップするの?
この項では完全に推測で物を語りますので、耳半分に聞いてくださいね。
■パターン1「サークルの作品が良い出来なので、DLsite側から声がかかる」
これは、たまたまタイアップすることになった例です。
実際にバナー広告などは、突然DLsiteからのインビテーションが来るそうですよ。
いいなあ。(いいなあ)
羨ましいなあ。(羨ましいなあ)
いいなあ。(いいなあ)
■パターン2「どこかの企業が内々にDLsiteにタイアップをもちかける」
企業同士のビジネスですから、全然あることだと思います。
■パターン3「DLsiteが内々にどこかの企業にタイアップをもちかける」
逆も当然あると思います。
企業である以上DLsiteは市場の拡大/顧客の獲得をするために日々頭を悩ませているはずですから、あの手この手で新規顧客獲得のための施策を打っているはずです。
食い扶持が減るというのは誤り。
以上の理由から、
「あんなことしたら僕らの食い扶持が減るじゃないかー!」と思うのは実は誤りで、
「個人ではできない規模の広告をしてくれている」と考えるのが正しいです。
莫大な広告費を投じて市場の拡大をはかることは、我々個人の力ではできません。
ですから、音声作品業界を牽引しているDLsiteの動きをよく読んで、上手に自分の活動に活かしていきましょう。
だって、(我々の販売手数料が原資の)広告はもうすでに打たれてしまっているわけです。
お金はもうすでに払っています。その広告の恩恵に与らないのは、逆に損だと思いませんか!?
だからこそ、なおさら、DLsiteの動きをよく見て、そのうえで自分の利益を最大限にする方法を探っていく方がいいです。ネガティブになっていないで、建設的な方向に思考を変えましょう。
最後に。
いかがでしたでしょうか?
TLを眺めていると、あまり昨今の企業サークルの動きやDLsite自身の動きに好意的ではない意見をよく見かけます。
クリエイターの皆さんがあまり楽しそうではなさそうで、「どうにかできたらな…」と思い、この記事を執筆するに至りました。
つまるところ、私が申し上げたいのは…、
「企業サークルを邪険にするのではなく、その動きをよく読んで、むしろ上手に利用しましょう!」
ということです。
(サークル主に意図を伝えられなかったのがDLsite唯一のミス・・・とは思います。規模は比較的小さいものの、FANZAという競合もあるなか、サプライヤーの離反は供給能力の減少につながる大きなリスクがあります。市場/顧客の拡大と、供給能力の維持拡大は両立しなければいけないことです。製造業だとサプライヤーいじめをあんまりやって、どのサプライヤーからもそっぽを向かれて倒産するなんて話はよくあること。ぜひとも気をつけていただきたいなーっ!と個人的には思うのでした。)
きっとこの先も状況が変わることって、多々あると思います。
この先起きる変化すべてに一喜一憂していてはきりがないですから、どうしたら自分にメリットがあるように立ち回れるか考えて、環境の変化と上手に付き合っていきましょう!✨
だって、そのほうがハッピーですし、何より楽しいですよ!
せっかくやるなら楽しくやりましょう!
最後までご覧いただきありがとうございました!