良い作品を作れば絶対に売れるのか?販売数を伸ばす7つの方法。

2022年8月16日

お答えします。良い作品を作った"だけ"では絶対に売れ数は伸びません。
ですが、ヒットするために"良い作品"であることは絶対条件です。

何作か作品を出品して、
「いまいち販売数が伸びないなあ…やれることはもうやったし…」
「絶対に良い作品なのに、なぜか手にとってもらえない…」
なんてこと、けっこうあると思います。

どうしたら手っ取り早く売れるのか、筆者も知りたい。教えてください(涙)
とは言うものの、何度も販売を繰り返したり、出演作の売れ方の研究をしてみて気付いたこともでてきました。
私は、「自分の出演作、とにかく売れてほしい」と考えています。
さらに、「最低でも出演料をペイできるぐらいの売れ数は確保して欲しい」と強く思っています。

というわけで、売れるために最低限心がけるべきいくつかのテクニックをご紹介いたします。
私が運営するサークルであるオホヤベ建設では、この流れを基本形とした販促活動を行っています。

目次

爆発的ヒット、どういう流れで生まれる?

知りたいですよね?ここでは音声作品に限ったヒットの流れをご紹介いたします。
(もっと体系的に以下の構造を知りたい方は、「イノベーター理論」で検索!)

1.重度な音声作品オタク(イノベーター)が新作品を買う。

「新発売覧をチェックしたら気に入った内容のものがあった!買おう!」

こういった感じのヘビーな音声作品オタクたちが最初に作品を買ってくれます。
1000DL売れたうちの、200DLぐらいまでは彼らでしょう。

(感謝です。本当の本当に、この方々がいなければ、始まりません)

2.ランキングに載る。

ここで、プチヒットしたと言えます。

ランキングに載るためには初速の販売数がとても重要ですよね。
ランキングに載るためには、1でご紹介した熱烈な音声作品オタクたちの支えが必要になります。
このランキングに掲載された時点で、どれだけの評価と販売数、レビューがついているかで、爆発的にヒットするかどうかが決まります。
特に重要なのは、レビューです。
どれだけ質の良いレビューが数多くついているか。
作品のヒットの確率に、レビューは大きく影響するということを覚えておきましょう。

3.ランキングを見て、一般的な音声作品オタク(アーリーアダプター)が新作品を買う。

250DL〜500DLぐらいの間は、アーリーアダプター層だと思います。
アーリーアダプターをどれだけの数取り込めるかで、最終的なヒット数が決まります。
彼らを取り込むことに成功できたら、ヒットしたと考えてよいでしょう。

次に、音声作品結構好き!わざわざ新作をチェックしには行かないけど、ランキングぐらいは見るよ。
という層が作品を購入し始めます。
彼らはそれなりの質が担保されている作品の中から、買う物を選びたいと潜在的に考えています。
ですから、このタイミングで参入してくるわけです。
彼らは作品紹介文をきちんとチェックして、それなりに吟味をしてから作品を買います。
紹介文を読んで自分の好みに合うだろうと判断すれば、購入してくれます。
(好意的なレビューがついていれば、より勢いを持って購入してくれます。)

4.ランキングを見て、ライトな音声作品ファン(マジョリティ)が新作品を買う。

ここまでこぎつけることができれば、大ヒットしたと認識して良いでしょう。
1000DL〜3000DLぐらいの間はマジョリティ層だと思います。

ここれいうマジョリティは、
「売れてる音声作品の中からしか基本的には購入しない」
「レビューとか評価、DL数が多かったら安心して楽しめそう」
と考えている、ライトな音声作品ファンを指します。

彼らは、1000DLぐらいあって、評価もレビューもそこそこについていたら、それなりの確率で楽しめるだろうと考えているので、あまり紹介文は読まないことが多いです。
彼らがちゃんと見るのは、タイトルと作品サンプル、紹介文は読んでもせいぜい5行程度です。

5.ランキングを見て、よりライトなファン(ラガード)が新作品を買う。

ここまでこぎつけられれば、爆発的ヒットといっていいでしょう。
永遠に売れ続ける作品の完成です。
ここから先はじわりじわりと永久に売れ続けます。

ラガード層は超保守的なので、気に入ったジャンルの作品をたまーに買うくらいです。
変わった作品、新ジャンルには手を出しません。冒険をしたくない人たちです。
なぜならば、「絶対に満足できるものしか買いたくない」からです。

制作者はどの新規客層まで攻略したらいい?

以上のことを踏まえて、製作者が攻略すべき新規客層は、アーリーアダプター層まで。
アーリーアダプター層までを確実に取り込んだ以降は、製作者にできることはあまり無いです。

ユーザーってどういう流れで作品を買うと思う?

言われてみるとあんまり考えたことないなあって思いません?
少なくとも私は最初、全然考えていませんでしたよ。とりあえず1作出そうと必死でしたから。
というわけで、アーリーアダプターを例にとって考えてみようと思います。

彼らはたいてい、

1.ランキングを見る。
2.イメージイラストを見る。
3.タイトルを見る。
4.販売ページに飛ぶ。
5.作品サンプルを聴く。
6.紹介文を読む。
7.購入する。

という順番で作品の購入に至ります。
使用ツールはパソコンではなく、スマホです。
では、このことを踏まえて、我々制作者は売れるためにどんな工夫ができるでしょうか。

イメージイラストを工夫しよう。

作品を購入してもらうためには、まずユーザーを販売ページまで誘導しなければなりません。
そのためには、新作一覧やランキングから、販売ページへ飛ぶリンクをクリックしてもらわなくてはなりません。
その際、イメージイラストは非常に重要な役割を果たします。
それでは、どんなことに注意すべきなのでしょうか。

声に合うキャラクターにすること。

イラストのキャラクターと演じている声のイメージがぴったりハマると、驚くほど売れ数に影響が出ます。
自分の感性を信じてキャラクターのデザインを吟味しましょう。

“ばえる"構図を考えよう。

一般的なユーザーは、スマホを使ってDLsiteというサイトを閲覧しています。
ですから、イラストはスマホの画面で見たときに最も魅力的に見える構図にすべきです。
スマホという小さな画面で見たときに、イラストからどれだけの情報量をユーザーに与えられるか。
よく考えましょう。

ロゴにも工夫をこらそう。

スマホという小さな画面でイラストを見たときに、きちんと内容を認識できる大きさでロゴを配置しましょう。
具体的には、作品の売りを大きな文字で配置するのが良いと思います。

全体的な素人くささを払拭しよう。

「イラストは良いのに、ロゴはなんだか野暮ったい…」
「ロゴは格好いいけど、イラストは微妙…」
「そもそもイラストがあまり魅力的ではない」

これらは購入への意欲を大幅に削ぎます。
微妙なイラストを設定するぐらいなら、作品の内容を端的に記した文字だけのサムネイルの方がずっといいです。
また、せっかく素敵なイラストを用意したのであれば、素人くささの溢れる微妙なロゴを配置するのはやめましょう。
絶対に無い方がいいです。

それぐらいデザインというのは消費者の販売意欲に大きく影響します。

タイトルを工夫しよう。

「かっこいいタイトルをつけたい!」

誰しもそう考えると思います。でもちょっと待ってください。
これを読んでいる初心者諸君には、かっこいいタイトルをつけて勝負するのは厳しいかもしれません。
ではどうするべきなのか。
・タイトルから作品内容が分かるようにしましょう。
・期待を煽る魅力的なワードを積極的に使いましょう。
初心者であればあるほど、このようにタイトルを設定すべきです。
もっと言うと、
・あらすじを説明しオチまで盛り込む
そんなタイトルであれば間違いないと思います。
(作品が魅力的なシチュエーションなのであれば確実に見てもらえます)

察しの良い方はもう勘付いたと思います。
そうです。ラノベのタイトルです。あれを真似してください。
やたら長いタイトルのラノベが最近多いと思いませんか?
あれは、あらすじまで客が読んでくれないから、仕方なくタイトルにあらすじを持ってきた、そういう代物なのです。
びっくりするぐらい人間って短気で飽きやすいんです。誰も取説なんていちいち読まないと思ってください。

あまり格好は良く無いかもしれませんが、実際あの形式のタイトルを採用したら本がいつもより売れてしまいました。
だからこそ現在はやたら長いタイトルのラノベが増えています。

ということで、初心者がほぼ確実に作品の売れ数を伸ばしたいのであれば、かっこいいタイトルをつけるのは避けましょう。

ここまで完璧にこなすことができれば、販売ページへユーザーを誘導することは容易いです。
次にいきましょう。

作品サンプルを必ず置こう。

次にユーザーはchobitプレイヤーで作品サンプルを聴きます。
ここで好みの系統の声か、好みの音質か、耳かき音・舐め音などの効果音が好みのものかをチェックします。
売れ数を伸ばしたいのであれば、作品サンプルは必ず設置しましょう。試食品のようなものです。
ほとんどのユーザーは「なるべく自分の好みに近い作品を聞きたい」と考えています。
音声作品ですから、音が売り物です。音声作品においては、作品サンプルは購入への決定打となります。
絶対に設置することをおすすめします。

魅力的な作品紹介文を書こう。

侮れないのが作品紹介文です。しっかりと作り込みをしましょう。ユーザーは最終的に、作品紹介文を見てから購入を判断します。
具体的には、作品紹介文から
「自分の趣味嗜好にどれぐらいの確率でマッチングしそうか」
「好みのシチュエーションであるかどうか」
「作品の長さは自分に適しているか」
を直感的に判断します。

ですから、別ページでも解説したように、作品を作る際にはターゲット層を明確に定める必要があるのです。
「万人に嫌われない作品」というのは、裏を返せば「誰にも刺さらない作品」です。
ですから、想定しているターゲット層に効果的に刺さる作品紹介文を練り上げる必要があります。

紹介文は最初の5行に特にこだわるべし。

なぜか。大多数のユーザーは、
イメージイラスト→タイトル→作品サンプル→紹介文の冒頭
このあたりまでを見て、その作品を足切りするかしないかを決めているからです。

ですから、いくら紹介文の後半に作品の魅力を詰め込んだ渾身の文章を用意したところで、意味がないんですね。
だって、「そこに辿り着く前に、ユーザーは自分の作品のページからもう離脱している」のですから。
けれども、自分の作品の魅力をきちんと正しく知って欲しいですよね。
そうなのであれば、なおさら紹介文の1行目から5行目にこだわりましょう。
最後まで紹介文を読ませるために、特に冒頭の文章には力を入れましょう。

作品紹介文で、上手にユーザーの期待を膨らませることができれば、興奮を煽ることができれば、ヒットの確率をより高めることができます。
面倒に思えますが、手を抜かず作り込みましょう。

イノベーターと同じタイミングで、発売後すぐに購入してくれるファンを増やそう!

ここまでは、あなたのサークルにまだ興味がなかった新規客層をいかに取り込んで爆発的ヒットに導くかの考察をしました。
ただ、市場にいるイノベーターには限りがあります。より爆発的ヒットを確かなものにするため堅実なのは、イノベーターと同じ購入タイミング、つまり発売直後に「あのサークルの作品だから絶対に買う!!」という既存顧客(リピーター)のファンを増やすということです。
発売直後の伸びがランキングに影響し、その後の新規客層を一気に取り込む起爆剤になりますから、その起爆剤に大きく貢献してくれるファンを増やすことは重要だと思いませんか?
“あなたの書いたシナリオだったら絶対に自分の好みだから欲しい"とファンに思わせましょう。
できれば同系統のジャンルの作品を延々と出品し続ける方がよいです。自分の好きなジャンルで執筆するのが一番良いでしょう。
良いシナリオは、そのジャンルの良さを分かっている人間でないと書けませんから。(だって、そのジャンルの何が刺さるのか、部外者には分からないでしょう?)

何度も申し上げますが、ヒットするためには初動の売れ数の多さが絶対の条件です。
とにかく販売初日に100、200と売れていないといけません。

商品を販売する前に、とにかく自分のサークルはどんなジャンルで活動しているのかをあちこちで触れ回りましょう。
手段はなんでもよいです。
Twitterでしたら、プチシナリオを書いて毎日投稿するでもいいですし、制作進捗を投稿するでもいいです。
Ci-enなどのパトロンサイトを利用するのもよいでしょう。音声作品ユーザーである利用者が多いですから。
Ci-enでは独自に作品のクーポンを配布することもできます。

作品の販売予告をきちんと出そう。

DLsite様には「作品をいついつに販売開始する予定ですよ〜」ということを告知できるサービスが存在します。
“発売予告作品"サービスです。
予告をすることでユーザーに作品のお気に入り登録をしてもらうことができます。
お気に入り登録をしたユーザーには、発売当日に販売開始メールが直接届きます。
お気に入り登録ユーザーが、初動の売れ数を支えてくれる可能性が濃厚であることが分かりますね。

さらに、予告ランキングなるものも存在していて、お気に入り登録数に応じてランキングに掲載してもらえます。より多くのユーザーに見てもらえるわけです。

割引やセールなどの機能を上手に使う。

この工夫は初動を伸ばす際にも使えますし、全体的な売れ数を伸ばす際にも有効です。
DLsite様では、DLsite様が主宰で行う割引セールイベントなんかも存在しています。
筆者は、このセールイベントには乗るべきだと思います。
DLsite様が数ある作品の中から自分の作品をピックアップしてセールしてくれるわけですから。

また、自分自身の好きなタイミングで割引セールを行うこともできます。
こういった機能を上手に使って、ユーザーの目に留まる回数を増やし、購買意欲を高めましょう。

最後に。

いかがでしたでしょうか?
他にもまだまだできることがあるのかもしれませんが、今回はこのあたりで。
また何か気付くことがあればアップデートいたしますので、その際はどうぞよろしくお願いします!
最後までお読みいただきありがとうございました。

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